MATLABで学ぶ長松昭男著「モード解析入門」 2.3節:減衰系の自由振動(減衰自由振動)

はじめに

振動工学やモード解析をご存じの方であれば、一度は読んだことがあると言われているバイブル的な書籍「モード解析入門」について再復習しております。

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再復習で学んだことをMATLABコードを示しながら解説したいと思います。

今回は2.3節の減衰系の自由振動のP.36から復習します。まだ過去の記事を読んでいない方や更に遡って復習したい方は下記を参照ください。

MATLABで学ぶ長松昭男著「モード解析入門」 2.3節:減衰系の自由振動(無周期運動)
長松昭男著「モード解析入門」の2.3節:減衰系の自由振動(無周期運動)についてMATLABのコードの示しつつ解説いたします。

運動方程式

前回紹介しておりますが、運動方程式は式(2.4)に示します。

$$
m\ddot{x(t)} + c\dot{x(t)} +kx(t) = 0 \tag{2.4}
$$

式(2.4)を満たす解は式(2.42)です。

$$
x =x_0 e^{λt} \tag{2.42}
$$

式(2.42)を式(2.4)に代入すると式(2.45)が得られます。

\[
\left\{
\begin{array}{l}
x_0&=0\\
mλ^2+cλ+k&=0
\end{array}
\right.
\tag{2.45}
\]

x0=0は系が静止していることを意味するので、振動した状態であるためには式(2.45)の下式が成立している必要があります。式(2.45)の下式をλについて解くと、中学校で習う「解の公式」から式(2.46)が得られます。

\begin{align*}
x & = {-c \pm \sqrt{c^2-4mk} \over 2m} \\
& = -{c \over 2m}\pm \sqrt{({c \over 2m})^2-{k \over m}} \\
& = \sqrt{{k \over m}}({-c \over {2 \sqrt{mk}}}) \pm \sqrt{{k \over m}} \sqrt{{c^2 \over 4mk}-1}  \\
\tag{2.46}
\end{align*}

振動工学ではおなじみですが、下記に置き換えます。Ω=√(k/m)は減衰のない角共振振動数ですよね。なので、Ωを不減衰固有角振動数と呼びます。

\[
\left\{
\begin{array}{l}
c_c=2 \sqrt{mk}=2m\sqrt{\frac{k}{m}}=2mΩ\\
ζ=c/c_c
\end{array}
\right.
\tag{2.47}
\]

すると、式(2.46)は式(2.48)で書き換えられます。

$$
λ = -Ωζ \pm Ω\sqrt{ζ^2-1} \tag{2.48}
$$

\[
\left\{
\begin{array}{l}
λ_1 = -Ωζ + Ω\sqrt{ζ^2-1} \\
λ_2 = -Ωζ – Ω\sqrt{ζ^2-1}
\end{array}
\right.
\tag{2.48}
\]

式(2.48)の一般的な解は式(2.49)となる。ここで、X1とX2は未定係数です。

$$
x = X_1 e^{λ_1 t} + X_2 e^{λ_2 t} \tag{2.49}
$$

この式(2.49)は式(2.28)の平方根の中身の正負によって、大きく現象が変化するので、場合分けして考えることになります。

減衰自由振動

ζ<1の場合

ここで、下記のような量を導入します。

\[
\left\{
\begin{array}{l}
σ = Ωζ \\
ω_d = Ω\sqrt{ 1 – ζ^2}
\end{array}
\right.
\tag{2.51}
\]

すると、式(2.51)を式(2.48)に代入して式(2.52)が得られる。

$$
λ_1, λ_2 = -σ \pm jω_d \tag{2.52}
$$

式(2.52)を式(2.49)に代入して、式(2.53)および式(2.54)が得られます。

$$
x = e^{-σ t}(X_1 e^{ jω_d t} + X_2 e^{ -jω_d t} ) \tag{2.53}
$$
$$
x = e^{-σ t}( (X_1+X_2) \cos{ω_d t} + j (X_1-X_2) \sin{ω_d t} ) \tag{2.54}
$$

ここで、X1とX2を下記のように変形します。

$$
X_1 = (X_C + j X_S)/2 ,X_2 = (X_C – j X_S)/2 , \tan{φ} = \frac{X_S}{X_C} , x_0 = \sqrt{X_C^2 + X_S^2} \tag{2.56}
$$

式(2.56)を式(2.54)に代入すると式(2.60)になります。

$$
x = x_0 e^{-σ t}( \cos{ω_d t} \cos{φ} – \sin{ω_d t} \sin{φ} ) =  x_0 e^{-σ t} \cos{( ω_d t +φ )}  \tag{2.60}
$$

さあMATLABでプロットしてみましょう

 

clear all;clc;close all;


t=0:0.01:3;
k=1000;
m=1;


RGB=jet(11);
c=0;
for s=0:0.1:1 %c/cc;
    c=1+c;
Omega=sqrt(k/m);
wd=Omega*sqrt(1-s^2);
sigma=Omega*s;
phy=0;
xo=1;
y=xo*exp(-sigma*t).*cos(wd*t+phy);
plot(t,y,'color',RGB(c,:))
grid on
hold on
xlabel('Time [s]')
ylabel('Ampli. [m]')
end
s=0:0.1:1;
legend(split(num2str(s)));

ζが変化したときどうなるか、0に収束する時間が変わるだけですよね。

今日の解説はここまで。

Good luck

 

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